たけのこ物語

むかし むかし　あるところに年老いた夫婦と小僧がおった
じぃさまは唄を歌い　ばぁさまは人相描きで　細々と暮らしておった
小僧は働きもせず　のらりくらりと遊んでばかり
その日暮らしの　貧乏一家であった

ある日じぃさまが　ひもじさのあまり　河原でくったりしていると
川向こうの美しいおかみが　その哀れな姿を見て　声をかけた

「そこのじぃさん、タケノコ食べんかね？」

この辺りじゃ　名の知れた 『竹採り名人』 じゃった
気のいいおかみは　少しばかり　腕っ節が強く
鍬を一振りすると　タケノコが　ざふざふ　ざふざふ　採れたそうな

じぃさまは　お礼に一曲 『川幅が広い』 という曲を唄い　
ばぁさまの元へ　一目散でタケノコを持って帰った

ばぁさまの喜んだこと！

「おぉ、おぉ、これでわしらにもようやく春が来たのぉ」

さっそく　味噌汁と筍飯にした　
じぃさまも　ばぁさまも　たらふく食った
小僧も　目をまん丸くして　たらふく食った

「うめ〜かったのぉ」
「うめかったぁ、うめかったぁ」
「わしゃぁ、腹いっぺぇだぁ、明日からまた気張って唄うんじゃ！」


こうして一家は　ちゃっかり新鮮タケノコにありついたのじゃった

　　　めでたし、めでたし
　　　　　　　　　　　　　　　　　　　（おしまい）





なんともいい香り〜　　　[emoji:v-10]　脱いでも　すごいんです！




穂先のやわらかい部分を薄く切って　味噌汁に！
ワカメを入れて 「若竹汁」
新鮮な筍は　生でもえぐみが少なく　香りがよくて最高です




おかみ特性のお惣菜もあって　山小屋定食のようです
筍ご飯は ただいま炊飯中・・・

ありがたや、ありがたや〜　[emoji:v-510]